2020年最初の美術館はまさかの長崎で、クリスチャン・ボルタンスキーの「Lifetime」展
こちらは昨年六本木で開催していた展示の巡回展だ。
何となく六本木では見逃していたので、この機会にしかも、長崎で観られるなんて!
以前、長崎で開催された篠山記信さんの「写真力」の時もそうだったけど、地方で観るとやはり空いてていいな、と思う反面、長崎ももう少しアートの方も頑張って欲しい、なんて思ったりも。
長崎県立美術館は只今人気の隈研吾氏の建築によるもの。
そーいや、新しくできた国立競技場の看板?みたいなものも長崎の美術館と同じ造りになっていましたね。今度機会あったら、みなさんもチェックしてみてください。
ボルタンスキーを最初に観たのは確か、香川県の豊島(てしま)。
ここに「心臓音のアーカイブ」という素晴らしい作品があり、衝撃を受けました。
氏が集めた世界中の人々の心臓音が保存され、小さな部屋に入り、真っ暗な中を進むとライトが灯されており、大音量の心臓音と呼応し、そのライトが点滅するという素晴らしい、作品でした。
自分の心臓音もアーカイブできるのだが、訪れた時はアーカイブしなかった!ので、いつかまた豊島を訪れ、登録してきたいな、とも思ったり。
最初に、「空いている」なんて書いたけど、それなりにお客さんも入っており、盛り上っていました。『アニミタス』という映像作品と、メインビジュアルにも使われていたスクリーン3つで展開する作品『ミステリオス』が良かった。
長崎で観るボルタンスキーってのもなかなかでした。
美術館を出た頃にはもうすっかり、日も暮れ始め、しかし、ここは九州でも西の端、東京よりも30分か1時間ほど日が長いので、18時くらいでもまだ明るい。
因みに、この辺りは昔は海で、うちらが青春時代、海を見て黄昏れると言えば、もう少し先の松ヶ枝埠頭という場所だった。
今では、美術館周辺はすっかり埋め立てられ(美術館自体も埋め立てられた場所にあるのだけど)、この辺りは、昔は五島や各島行きの船が出る港の雰囲気満載で、行き交う人々は船に乗る人か、港で釣りをしている人だけだった。
今ではこの近くに出島Walfというおしゃれスポットもできたり(私はここでお茶したり、お酒を飲むのが大好きだったりする。)、ちょっと足を先に運べば、水辺の森公園というのもできて、市民の憩いの場になっている。
我々が昔、よく行っていたという松ヶ枝埠頭は今はどうなったかというと、(昔は更地だったのだけれど)、客船のターミナルができて、主に豪華客船なんかを受け入れるターミナルとなっている。ここにはもう何年も足を運んでいないけど、松ヶ枝埠頭は何だかやっぱり沢山の思い出が詰まった場所でもある。
帰りに水辺の森公園に寄ってみたら、この寒い中、思ったりも沢山の人達で賑わっていた。
まさに老若男女犬も問わず、みな、黄昏れたり、楽しそうに遊んでいる姿を見て、こちらも何だか、幸せなそして元気な気持ちになりました。