「ガラスの街とやま」らしい建物、その名も「富山市ガラス美術館」へ。しかしここはただの美術館ではない - 何と市立図書館も併設されていると言う何とも贅沢な空間で、これはアート好きそして本が好きな方にはたまらない空間である。
設計は昨今有名な隈研吾氏で、2階から6階までは吹き抜けとなった広々した空間になっており、そこにギャラリー(今回オープンしていたギャラリーは2,3,4,6階)、ミュージアムショップやカフェそして3~5階には図書館があると言う何とも素敵な空間だ。
1階でチケットを購入し、まずは下から見て行く事に。2階では「ミクロコスモス-あらたな交流のこころみ」と言う現代作家さん7人の作品を展開中、勿論、みなさんガラス作家さんで7者7様の作品、「これってホントにガラスなの?」と思わせてくれる作品から、繊細にそして精巧に制作された作品が沢山で、この展示が実によかった。
個人的には渡辺知恵美さんと言う作家さんの透明な厚いガラスの板の中に2次元的、3次元的に表現された世界が素晴らしかった。(あまりにも素晴らし過ぎて?)写真は撮らず、じっと見つめることだけに集中してきたので、彼女の作品に興味がある方は検索してみてください。
お次は3階へ - ここでは企画展、チェコ共和国在住のイヴァナ・シュラムコヴァさんの「ここにあるもの」が開催。最近、チェコ行ってチェコビールでも飲みたいなぁと思う日々、、なので、チェコ人の作家さんの作品が見られるなんて、ちょっとチェコに呼ばれているのかも、と。しかし、海外なんて行ける日はいつになることやら。
こちらは中は完全に撮影禁止でした。作品はデフォルメ化された人や動物をモチーフにしたガラス作品で、小さい作品から大きな作品まで様々 - こんな大きな作品どうやって作っているのだろう?と思わせてくれるものまで色々とあり楽しめました。
ゾートロープ的な作品もあったのですが、これは昨今のコロナの影響で実際に触れて回す事ができず、キャプションに付いているQRコードを読み込んで動画を見るというスタイルでした。実際の作品を目の前にして、動いている感じは自分のスマホで、と言うのも不思議な感じでした。
引き続き4階へ - どんどんと上へ上がります。ここでは常設展が展開中でした。兎に角沢山のガラス作家さんの様々な作品が展示されていて中は撮影禁止でしたので、外側から1枚だけ撮影(外からの撮影だったらOKとのこと)。
沢山作品があったけど、印象深かったのは、4本のペンシル型の作品。4つ並んだ鉛筆の先の尖った箇所の屈折率を4つ全てで変えてて、見る角度によって色が全てで違って見えるという不思議な作品。光の屈折で色が変わるのは頭で分かっていてもやっぱり不思議としか言いようがなく、且つとても美しい作品でした。
やはりガラス作品は、作品だけでも美しいけど、そこから放たれる光や影が一つになる事で更に作品の世界が広がっていく気します。
ちょっと疲れた来たので美術館内のカフェで一休み
ここでは生麩まんじゅうなるものを食べたかったのだけれど、現在提供中止中で、他はとっても甘そうなものしかなかったので、加賀棒茶(おやつ麩)をオーダー。味はほうじ茶を濃くしたような感じで、こちら一口飲んだ瞬間、ふわっと昨年旅した金沢を思い出しました。やはりあまり普段味わうことのない味なので、味覚の記憶と言うものは凄いものだなぁと改めて思ったり。
久々の旅行ってのもあったのか、この時点で何だか凄く疲れてしまい、暫くこのカフェでまた本を読んでのんびりと過ごしていました。
最後は最上階の6階のガラス・アート・ガーデンへ - ここでは現代ガラス作家の巨匠デイル・チフーリさんのインスタレーションが展開されていたのだが、いやはや、この空間が凄かったと言うか、とても綺麗で、これって本当にガラスですか?と聞いてしまう程、ガラスにしては巨大で、真ん丸としたブイをイメージした作品がとても美しかった。
一旦、美術館を後にして、外で昼食を。この辺りはその時に知ったのだが、実は富山の中心地で総曲輪(そうがわ)と呼ばれる地域一帯でした。「そうがわ」とはちょっと読めない難しい字ですよね。
アーケード内にどーんと広いスペースがあり、そこで皆さんそれぞれ寛いでいました。街中にこのような寛ぎのスペースがあるってのはいいですよね。
県の鳥は雷鳥でした。
どうも疲れが取れないので一旦宿に戻りちょっと部屋でゴロゴロと休憩(やはり私はどうもアクティブに色々と動き回れないようで。。)、夕方前にまた行動し、お昼に見つけていた純喫茶へ行く事に - こちらお昼時は「只今満席です」と紙が出ていたけど、この時間帯はやはり空いていました。
ここでもやはりのんびりと寛ぎコーヒー&読書。外からずっと何か歓声のような声が聞こえてくるなぁと思っていたら、何と外で大型ビジョンで相撲を中継していました。みんなで外で相撲を楽しむなんて、何か古き良き時代を感じさせてくれてとても良かった。
結局他、何処に行くにもちょっと中途半端な時間になってしまったので、再びガラス美術館に戻り、今度は図書館を探索してきました。丁度ちょっと気になっていた本をつまみ食い的に読んだり、富山の郷土に関する写真集などを楽しんで来ました。
しかし、こんな素敵な図書館があるなんて富山市民が羨ましい!
展示も見られたり、図書館やカフェでのんびりできたりと実に素晴らしい空間でした。いやはやさすが隈研吾氏、やりますなぁ