とことん長崎的情景 - どんどん坂を目指す

 長崎市内、眼鏡橋から歩いて銅座付近を経由し中華街に至る。次に目指すは南山手辺りだ。

 ー 先日の帰省時、殆ど家に引き篭もっていたので少しは出歩こう、という訳でぶらりぶらりと散歩してきた。
 まずは眼鏡橋へ。ここは家から歩いて行ける距離だ。眼鏡橋が架かる中島川、この両岸に昔はびっしりと家々が張り付くように建っていたのだが、いつの間にか遊歩道が出来、歩き易い散歩コースになっている。しかし気付いてみるといつの間にかこのような遊歩道が出来ていた、そんな感じで、思い起こしてみてもいつ頃整備されたのか思い出せない。

 そんな事を思いながらそのまま飲み屋街の銅座付近まで歩き、そこを過ぎてお次は中華街へ。

 中華門周辺も最近はすっきりと綺麗に整備されている。ちょっとづつ町の風景も姿を変え一旦新しい風景が目に焼き付くと昔の記憶があやふやになり、そんな風にして我々の中から昔の町の風景が消えていく。 - そういえば昔は小さい川というか溝のようなものを市内でもあちこちで見掛けていたが、最近その数も減ってきたようだ。久し振りにここら付近で見掛け何だか懐かしい気分になった。自分の中で消え掛かっていた風景も、たまにこんな風にふとした時に思い起こす時があり何とも言えず懐かしい気持ちになる。街中の開発の速度に自分の中にある風景の記憶がたまに追いつかない - そんな感じだ。

 さて、ここからどうしようか。そういえば先日、横浜の友達が長崎を訪れるとの事で「これだけは見るべき長崎の景色を教えてください」とメールが来たのだが、1つ送る内にあれもこれも、という具合になり結局5つ6つ位おススメスポットを送った訳なのだけれど、その中でも友達が1番よかったと言っていたのが「どんどん坂」 - そういえば私もここにはもう7年位行っていないような気もする。

 という事でここからはどんどん坂を目指す事とした。そんな訳でまずは東山手へ ー 。

 どんどん坂に着く前に既に沢山の坂があるが、ここはまだどんどん坂ではない。ここいら辺り - 東山手エリア -を過ぎるとグラバースカイロードが見えてきた。これは地上から斜め方向に上がって行くという優れもののエレベーターで、これに乗りまずは最上階の5階まで上がる。そこで一旦降りる事になるのだが、ここから望む長崎の町並が素晴らしい。 - そして更にそこから垂直エレベーターに乗り込み3階まで行くとグラバー園の第2入り口まで来る事ができるというものだ。

 屋外にある香港顔負けの何とも不思議なエレベーターだ。

 グラバー園には入らずそのまま進み「どんどん坂」を目指す。 - 途中途中、家々が新築されていたりで風景がちょっとばかり変わっているが特に迷うことなく到着しそうだ。南山手と呼ばれるこの辺りは昨年訪れた函館の八幡坂があるエリア(Blogはこちら)によく似ているといった感じ。

 長崎のどんどん坂は細長く、そして、規模がどーんとでっかくなったのが函館の八幡坂 - そんな感じだ。

 どんどん坂辺りから引き返すとグラバー園第1入り口、そして大浦天主堂へと続く道だ。ここまで来ると馴染みのというか見知った風景でここから先は海へ - 水辺の森公園を目指す事とした。

 改めて写真で見返してみると、今日巡ってきた風景は実に長崎らしい光景だなぁと。勿論、地元民である私からしたらもう少し違った目線とでも言おうか、マニアックな - それこそ知る人ぞ知るような風景もそれはそれで長崎らしいといえるかもしれないけど、今日巡ってきたところはまさに観光で長崎を訪れる人がイメージするようなとことん長崎的な情景なのではないかなと思ったりもした。

 水辺の森公園に到着した頃にはそろそろ陽も傾き始め、冬にも関わらずそこでは沢山の人が寛いだり、ボール遊びをしたり、犬を散歩させたりと想い想いに楽しんでいるようだ。

 長崎名物のハタ揚げ(凧揚げ)の風景も見られたりで、ここより遥か西 - 五島方面であろうか - に沈む夕陽をバックに見事にハタが風に乗って泳いでいました。

 最後は出島ワーフで家族と待ち合わせ。そこで長崎の美味しいお酒と魚を頂いてきました。

 それにしても眼鏡橋から東山手を経由してのどんどん坂、そこから出島ワーフまでと今日1日、沢山歩いたなぁと。しかし、自分の足で歩いた事で町の変わりようというか風景の新しい一面も見る事ができ、長崎再発見!そんな1日でした。

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