バンコク再訪 - バンコク・タイ 2004

  - タイ王国首都・バンコク

 シェムリアップから乗り込んだタイとの国境行きのバスには当然の事のようにクーラーは付いていなかった。バスが走っている間は開け放たれた窓からは風が入って来るので良いが、一旦停車すると車内はもの凄く暑くなる。
 そんな中、未舗装のデコボコ道をバスは走りに走り国境の町ポイペトへ到着。カンボジアの西の外れとあったか、町はどこか荒んだ雰囲気で町中には物乞いの人々が沢山漂っている - そんな印象の町だ。

 ここで一旦バスを降り、歩いて国境を超えタイ側へ。カンボジアに入国する時もそうであったけど、ここのゲートもアンコール・ワットを模している。カンボジアはアンコール・ワットと共にあるのだなぁ、つくづくとそう思う。
 出入国審査を終了し、そこからは一旦中型トラックの荷台に乗るように言われ、荷台で風を切りながら走る事約10分 - そこにはカンボジアから乗って来たバスとは、うって変わり大型で見るからに快適そうなVIPバスが停車していた。

 案の定車内はキンキンに冷房が効いているし、シートは勿論リクライニングできる。そんなバスは暫く走り出すと高速道路に乗り、完全なまでに舗装された道をタイの首都 - バンコクに向けてひた走り始めた。
 何なんだ、このギャップは。国境という目に見えないボーダーを1つ越えただけで、世界がまるで変わり大都会である。車窓から遠くには高層ビルの風景が広がっている。なんだか日本に帰って来たようなそんな風景である。


 朝8時にカンボジアを出発しバンコクには結局、夜の8時に到着したので、丸12時間の旅だった。

 宿は1ヶ月前に泊まった時と同じくMerryVへ。3月のこの時期は学生の卒業旅行シーズンでもあり宿が取り難いのだが、前回バンコクで出会った○山さんがタイミングよく、この時期にバンコクにまた来ており、今日私が夜バンコクに到着する旨伝えておいたところ、朝6時に起きて1部屋押さえておいてくれたのだ。とても感謝である。

 ○山さん、そして前回MerryVに宿泊するようになった経緯はこちらのBlogに詳しく書いてます。

 さて、バンコクに長く居てもそれ程やるべき事はない。週末にその名もウィークエンドマーケットへ出掛けたり、あとは、この後訪れる予定のミャンマーとインドは両国ともVISAが必要であるので、そのVISA申請や後は飛行機のチケットを手配したりと、ちょっと実務的な用事が多い。

 ところで、バンコクにはチャオプラヤー川に沿うように水上ボートが走っており、水運の街だ。バスの移動の場合よく渋滞もあるが、水上ボートだと渋滞知らずであり、ミャンマー大使館に出掛ける時など利用したりした。夕暮れ時、この水上ボードに乗り、川の上からバンコクの町並を望むのも一興である。

インドVISA申請の顛末

 ー 8時AM前にインド大使館に到着したが、大使館が開くのは9時AMからとの事。間の悪い事にこの日は本も何も持って来なかった為、外で1時間何もする事なく大使館が開くのを待つ羽目になってしまった。

 9時AMぴったりに大使館はオープンした。早速中に入り、申請用紙に必要事項を記入し窓口にもって行く。VISAの料金は760バーツ(1バーツ=約3円)なり。財布から800バーツを取り出し支払うと、係りの人曰く、お釣がないと言う。細かいのを探すと750バーツある。が、10バーツ足りない。「本当にお釣りはないの?」と聞くが「ない」の一点張りである。大使館でもあるし、40バーツのお釣り位あると思うのだが。。
 とは言え、800バーツ支払ってしまうのも(勿論)惜しいので、仕方なく一旦外に出て、どこかにお店はないかとうろつく。それにしても暑い。こんな暑い中、お金を崩す為に出歩く事になるとは。。と歩いてると銀行を発見し、試しに両替してもらえるか聞いてみたところ、あっさりと快諾してくれた。申請時に、パスポートのコピーも必要であったので、ここ(銀行)で頼むとコピーを取ってくれた。何とも親切な方々であった。 - 細かいお金を持参し、インド大使館へ。VISAの申請も無事終了。VISAが出来上がるのは4日後との事で、また4日後ここに受け取りに来なくては行けない。それにしてもお釣りがないなんて、インドに行く前から既にインドの洗礼を受けた気分であった。

 インドVISAが出来上がるまで特にやる事もなくなってしまったので、水上マーケットに出掛けてみる事とした。水上マーケットは通称「タリンチャン」と呼ばれ、私が泊まっていたカオサンエリアからは79番のバスに乗って行く事ができる。因みに79番バスは冷房の効いた冷房バスである。

 バスを待っていると丁度79番がやって来た。 - 車内の運賃回収係りのお姉さんに行き先を告げるべく「タリンチャン、タリンチャン」、と言うが何故か通じない。「Water Market」というと、「おぉ、Floating Market!」と答えが返って来た。そうか、水上マーケットはWater Marketではなく、Floating Marketと言うのか。それが正しい英語のような気もするが、、更にお姉さんが言うには「Oposite、Oposite」- どうやら反対方向に乗ってしまったらしい。

 そんな事もありバスを乗り換え無事到着。が、しかし、到着したのが10時AMだった為か、もうマーケットは終わっていた。そーか、午前中であれば見る事が出来ると思っていたが、もっと早い時間にマーケットは賑わうようである。ひとまずベンチに座り時間をやり過ごしていたけど、そこから見える風景もなかなか面白かった。 - お昼時近くになってきたせいか、接岸しているボートではお昼ご飯の用意や販売を始め出した。子供たちが目の前の川にダイブして遊んだり、私の近くでは地面に掘った穴にビー玉を投げ入れる遊びをやっている子供たちが居たりと、実にアジアらしい風景が目の前には広がり、そんな光景を眺めているだけで飽きる事はなかった。

 ミャンマーやインドVISAの申請もあって、今回は結局バンコクには11日間も滞在してしまった。ミャンマーへは3/24のフライトを予約した。日本を出てから約5ヶ月掛け、韓国、中国、そして東南アジアを見て回った。私がバンコクを離れると言う正にその1日前に、その前日よりミャンマーから戻って来たという大阪の大学生くん - 私が今回の旅で1番最初に釜山で出会った旅人だ - と再会した。

 日本を出てから約半年が過ぎ、東南アジアの旅も終了し、ここいら辺りで一区切りと思っていたところ今回の旅の最初に出会った旅人と再会し、正に何だか旅の第一章がうまく終了したと言った気分でもある。

 これからミャンマー、インド、そしてその先へとまだまだ旅が続けられそうである。

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