かくして、熱海の夜は更けりけり

 熱海でジャカランダも見て、ビーチにも行き、美術館に行ったとなれば、後はのんびりと温泉に浸かって、美味しい肴とお酒である。

 何はともあれひとまず宿に向かう事に-今回お世話になったのはゲストハウス MARUYAさん。コロナ明けで正式オープンはまだという事で、今回のお部屋はロマンス座カドというところの離れを用意してくれました。熱海は街並みもそうだけど、ゲストハウスの屋上なんかに上がって見渡す感じがどこか台北を思い出させてくれた。-そもそも、台湾行くといつもどこか昭和の匂いを感じるのだが、やはり熱海もどこか昭和らしさがあって、その辺りの雰囲気がそう思わせてくれるのかもしれない。

 宿の近くの糸川沿いにも見事なブーゲンが咲き乱れており、熱海ってのは温暖な気候なのだなぁと思わせてくれる。

 途中、大正時代に枯れてしまったという間欠泉を横目に見て、湯屋に行く前に湯前神社でひとまずお参り(温泉入る前に湯前神社なんて、何て素敵なネーミングだ)。そして、今回訪れたのは、あの家康も愛したという日航亭-ここで日帰り温泉を楽しんで来ました。ここも実に素晴らしき名湯でした。

 お湯から上がってしばらく熱海の町中をぶらぶらと-やはりこの辺りは昭和レトロな感じで実にかわいらしい町でした。そして町中に咲く巨大なブーゲンを発見!別府でも大きなブーゲンも見つけましたが、温泉地ってのはやはり地熱というか、お湯が通ってる管とか?が暖かいので、実に見事なブーゲンになるのでしょうか、何て思ったり。

 -この日はやはり、新鮮な魚を食べようということで、地元のお店・魚ごころ 季魚喜人(きときと)さんへ
 今回は熱海らしく魚づくしで、飲んだ日本酒は日本刀(かたな)という静岡の日本酒。そして、ビールも地ビールの煌(Kirameki)-こちらは私の好きなピルスナー、そして何よりもとっても素敵なラベルで、ラベルにはジャカランダの絵柄も!

 久々に外で飲んだってのもあるのですが、折角なので熱海の夜をもう少し楽しもうとぶらっと歩いて見つけたオーセンティックなバー、Mr.Smugglerさんへ。

 カウンターで飲んでいたら、隣に座った静岡県内から熱海に遊びに来ていたご夫婦とカメラをきっかけに話が始まり、カメラ談義で盛り上がりました。
 
 訪れた土地で、その土地のものを食して飲んで、そして、地元の人達ともお話をしたりと、やはり、旅はこうでなくっちゃ、と-ちょっとずつですが、戻りつつ日常を感じつつ、熱海の夜は更けてゆくのでした。

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