秋田県立美術館は安藤忠雄の設計だったのか。そんな事も知らずに訪れた秋田、そして秋田県立美術館
思えば、意識していなかったのは県立美術館だけでなく、稲庭うどんも秋田名物であり、相も変わらずその土地土地に到着してから色々な事を知ると言ういつものような私の旅。
秋田に到着後、駅前で何か食べようと思い、名物の何か麺類を探していたら出会った稲庭うどん - もしかしたらちゃんとしたものを食べたかもしれないお初でした - 麺は歯ごたえがあり、2種類の付けダレで頂いてきました。季節は4月下旬、まだまだちょっぴり寒かった秋田、そんな中、きりっと冷たい水で洗い流した稲庭うどん、身にも心にも沁みました。
秋田へ来たのはその昔インドで出会った友達に会うため、そして秋田県立美術館へ - 今回の旅はCafeでゆっくりしたり、そして美術館巡りが主な目的だ。しかし、連絡を取った友達は現在仙台に転勤しており今回は会えずに残念。
秋田では駅前に宿を取ったのだが、町はそれ程大きくないので、行きたいところはどこも歩いて行ける。美術館も宿から歩いて1,2分程の絶好のロケーションであったので、うどんを食し、Cafeでちょっとゆっくりした後に早速美術館へ向かう。
外見はコンクリート剥き出しのいかにも安藤忠雄的な建築、しかし、この時点では安藤忠雄と気付かず、中に入って螺旋状になった階段を見て気付いた。 - こんな素敵な階段を造るのはもしかして安藤忠雄では、と思い調べてみるとやはりそうであった。それにしてもこの階段は本当に素敵で、一見の価値があると思う。撮影スポットにもなっていて、撮影している人達もちらほら見かけました。
この美術館にはレオナール・フジタこと藤田 嗣治が秋田の四季折々の風俗を描いた巨大壁画 『秋田の行事』 - 3m65 x 20m50と言うとても巨大! - な壁画もあり、画面構成を4分割して右から秋田の秋、春、夏、冬が描かれており、大迫力でした。藤田 嗣治がこんなにも秋田に縁があったとは実は初めて知ったのだが、知らない事だらけの秋田県立美術館、でした。
巨大壁画については学芸員さんがとても親切で色々と教えてくれました。(館内は撮影禁止だったので、ぜひいつか足を運んで見てみては如何でしょうか。)
そして、美術館に併設されている水庭と呼ばれるCafeスペースがとても良かった。正面に見える久保田城のお堀と水庭が繋がっているように見え、秋田滞在2日目はこちらのCafeでのんびりと本を読んで来ました。ここも相当おススメ、です。やるなぁ、安藤忠雄。
秋田ではあと、赤れんが郷土館とねぶり流し館を訪れて来ました。セット券を購入して260円、安い!
赤れんが郷土館は旧秋田銀行本店の建物で、建設は明治45年。現在は郷土の事を伝える記念館として活用されており、とても素敵な建物でした。展示施設も併設されていて勝平得之記念館で彼の版画作品なんかも観て来ました。
ねぶり流し館は秋田のお祭り - 竿燈(かんとう)を中心に秋田の郷土に関するものが展示されてて、竿燈の映像を観るとやはり生で見てみたいなぁと思わせてくれました。中の人に聞くと「今年は中止と決まった訳でなく野球場なんかを利用してやる予定です。ただこの先どうなるか分からないですね」との事でした。
隣にあった旧金子住宅もセットで見てきました。
最後は千秋公園をぐるっと散策。ここはなかなか良かった。もう少し桜が遅れてくれていたら尚良かったかもしれない。今年は全国的に早咲きでしたからねぇ。公園に行く途中で見つけた高砂屋のりんご餅。美味しそうだなぁ、食べたいなぁと思いお店に入ると5個入りだとか10個入りでしか販売していないようで、「1つだけ買えますか?」と聞くと「はい、大丈夫ですよ」と棚から1つだけ取り出してくれて、料金を払おうとすると、「試食でどうぞ」とサービスしてくれました。こういう温かさが旅の途中では嬉しい。
話は変わって、中国の東北地方に哈爾浜(ハルピン)というロシア人が作った町があり、ここにハルピンビールなるものがあり、1度はここへ赴いて現地でハルピンビールを飲みたい、と思っていた所、訪れる機会を得ぬままコロナの時代になってしまい、ハルピンビールは暫くお預けか、、と思っていた所、何と秋田で販売していました。日本で初めてお目に掛かったのだが、何故秋田に?
中国大陸の東北地方ビールを日本の東北地方で飲めるとは。早速購入し、気分は暫しハルピンへ飛んできました。
赤れんが郷土館の掃除のおばちゃんと話す機会があり、私が長崎出身と知ると、長崎に行った事があるなどと色々お話してくれたり、飲みに言ったお店のおばちゃんも秋田弁で色々とお話してくれたりと、秋田の人は思っていたより人と人との距離が近く、そう言った意味では長崎人と合いそうな県民性だなぁと思ったり。
美味しいものも沢山食べて、秋田犬にも出会えて大満足の旅でした。
秋田犬にはやはり秋田の風景が似合っています。