更新が随分遅れたが6月の終わりに熱海へ - 熱海へは3度目の旅だ。前回は弾丸的に日帰りで行ったのだが今回はのんびり1泊の旅。
今回チケットを取る段になって知ったのだが、どうやら踊り子号も早割りがあるらしく、今回はそれを適用してチケットを取得した為、行きは踊り子号で行く事とした。
踊り子号と言えば、インドの国旗のような白と緑とオレンジのカラー、そして先頭車路湯には踊り子さんの絵が描かれているものがやって来ると思いきや、今回は新しい車両 - 青と白を基調にした - がやって来ました。いつものレトロな感じでなく残念でしたが新しい車両でなかなか快適な熱海までの旅でした。
横浜から1時間弱ほどで熱海駅に到着。
熱海駅改札を抜けるとそこそこの人、そしてこの日は後から友達と合流する事になっていたので、駅前の足湯にでも浸かっていようかと思いましたが時間がありそうだったので、アーケードを散策し、結局はビーチまで。ビーチの近くはブーゲンは咲いていましたが、時期がちょっとずれた為か昨年満開を見る事ができたジャカランダは今回はちょっとだけの咲き具合、そして、海開きも始ったのか、ビーチで泳いでいる人達もちらほらと。
天気は曇り - そんな海を暫く眺めていると携帯に友達から連絡が入り、そろそろ熱海駅に着くとの事 - ここから坂を上ってまた駅まで帰るのはちょっと時間が掛かると思い、バス亭に行くと丁度バスがやって来たのでバスで駅まで戻る事に。
熱海はそう広くはないところでバスルートも複雑ではないけれど、これまでの旅でバス亭の場所も把握して、簡単に移動出来る様になったりとなかなか馴染んだ街になってきた。
駅に少し早めに着いたので、ここぞとばかりに足湯に浸かり、友達の到着を待つ。駅前に足湯があるっていいですよね。
今回、初日の旅は網代へ行く事にした。JR伊東線に乗り熱海駅より3駅先が網代駅だ。がらがらのローカル線なんかを予想していたら、意外にも列車は観光用の列車らしく車内は大きな窓、そしてその窓から思い切り海を眺めながら走るようになっている列車で、しかも、車内は満席であった。電車は下田まで走っているらしく、まぁ下田まで行かないにしてもそれなりに観光名所を走っているせいか、みなさんそれぞれ色々な所へお出掛けのようである。
電車は15分ほど走り網代駅に到着。駅前は実に昭和レトロな空間が広がっている。駅舎の外観も前回訪れた来宮駅と同じような感じであり、この辺りの駅舎の外観はこのちょっとレトロな感じに統一されているのかもしれない。
網代はそう大きくはない街だ。駅前から歩いてすぐ海で、今回の目的地の海沿いの施設に到着。今回はここで美味しい昼食を食べ、オーシャンビューの温泉に浸かるというのが目的だ。
この辺りは南熱海温泉と呼ばれるエリアらしく(熱海と言う字を見るだけで暖かそうであるのに更に南が付き、正に熱帯感のあるネーミングだ)、温泉も勿論素晴らしかったが落ち着いた港町、そして熱海同様に色んな花も咲き乱れ、南国風情の素敵な街でした。
最近のわたしの旅は欲張らない旅というのがモットーだ。この日は熱海に戻って後は宿でゆっくりし、夕方頃、またまた宿にある温泉に浸かり夜は柿右衛門と言う焼き鳥屋さんへ。こちらの焼き鳥屋さん、実は丁度1年前に熱海で訪れたバーで隣り合ったお客さんと仲良くなり、”熱海と言えば”のお店として教えてもらったお店で、今回やっと1年越しで念願の訪問となった。
お店も賑わっており、流石、熱海と言えば的お店らしくとっても美味でした。久々に外で飲めった事もあり、この日はもう1軒だけバーをハシゴし、涼しい夜風を受けながら熱海の夜を堪能してきました。
Day2 - 前日の曇り空から一転晴れてくれた。宿の屋上から初島は見えるが雲がちょっとばかし多く大島までは見えず。ビーチ沿いまで歩きチェーン店のファミレスでまずはモーニングを頂く。ジャカランダもまだ咲いている。昭和な感じの町並を歩き、昨年も見た盛大に咲き誇るブーゲンは今年はちょっとばかし小振りになっていました。
さて、2日目の目的地は熱海山口美術館だ。こちら昨年の12月に開館したばかりの私設美術館で地元タクシー会社の事務所などが入っていたビルの1階と2階を改装した美術館で3階から上は居住スペースになっているというとってもユニークな造りで、なんだかその手作り感がとっても愛おしかった美術館です。
私設と言っても岡本太郎や私の好きなシャガールやら、所蔵作品は1,700点あり、現代美術作品もいいものが沢山あり、そして創設者の山口伸廣さんが長崎県出身と言う事もあってか(長崎のどこ出身なのだろうか。実は長崎出身と言う事を美術館を訪れて知ったのだが。)、北村西望さんの彫刻作品もありました。
長崎出身なので北村西望さん?と繋がらないと思いますが、長崎の人なら絶対知っている(と思う)北村西望 - そう長崎にある平和記念像は北村西望さんの作品なのですから。
外観のモニュメントのイルカと屋外展示の場には元東京藝術大学学長の宮田亮平さんの作品があり、実は私は宮田さんの作品がなかなか好きで、先日船で渡った津軽海峡 - こちらの両端のフェリーターミナル、つまりは青森と函館のフェリーターミナルにも宮田亮平さんの作品があって、今回またここ熱海の美術館で見られる形で何やら旅が繋がっているなぁと思いつつ、そして現代アートの作品には青森の作家、奈良美智さんの作品もあったりで、なかなか素敵な美術館でした。
展示を見終わった最後に1階のカフェスペースでコーヒーのサービスとマグカップの絵付けサービスもあり(これらはチケット代に含まれている)なかなか面白い美術館でした。
美術館は9つの展示コーナーがあったのですが、日本人作家、海外作家、岡本太郎とピカソのコーナーでは映像による説明で、その頃の時代背景やその時代に生まれた何々主義など美術の歴史なんかも説明してくれたりで、見せ方も他の美術館にはない工夫がありそれぞれの作品をより深く知る事ができ、とっても良かった。
今後、展示変えのタイミングがあったらまた訪れてみたいな、とそんな風に思わせてくれる美術館でした。