3月中旬過ぎ、上野の東京都美術館で開催中の「ミロ展」へ ー 4月になると桜の時期と重なり、上野は人でごった返すかな、というのと3月から始まったこの展示、今ならまだそれ程混んでいないだろうという事で出掛けてきました。
予想通りというか、平日という事もあってか館内はそれ程混んでおらず、割とゆっくりと作品鑑賞。
突然ではあるが、昨今の美術館や映画館の値段が高騰していてちょっと困る。今回のこの展示も一般は2,300円! まぁこのご時世というのも分かるけど、昔は1,000円台で観る事が出来た展示、最近はどこも値上がりですね。。そうは言っても10年後とかにこの記事を読み返すと「昔の鑑賞料金は安かったんだね。。」という事になりそうですが。
さて、展示の方はというと5つのセクションに分かれており1910年代の「カタルーニャからパリへ」から始まり「シュルレアリスムの熱狂」、「戦禍逃れて」を経て「アメリカでの名声」そして「新たな挑戦」へと続く5部構成で、とても見やすく、ぐっと自分の中に入ってくる展示構成でした。
「カタルーニャからパリへ」のセクション内、1番最初に展示されていた<自画像>という作品にのっけからやられてしまい、しばらくこの作品から目が離せず。
あと、マドリードにある国立ソフィア王妃芸術センター所蔵の作品も沢山来ており、実は私はこの美術館、今から25年ほど前に行った事があり、当然ながらそこで今回来ている作品も目に触れており、改めて観る事ができてよかった。
とは言え25年も前のことで記憶がちょっと曖昧でもあり、あの時受けた感銘さと今とはきっと違いがあると思うのだが、残念ながら25年前に見た時にどう感じていたかは思い出す事が出来なかった。
第3部「戦禍を逃れて」にあった<星座>シリーズ ー その1つで今回のメインビジュアルにもなっている青を基調とした<カタツムリの燐光の跡に導かれた夜の人物たち>という何だかよく分からないような分かるようなタイトルの作品 ー は照明も関係しているのか、印刷物とか看板と色味が違って見え(どちらが良い悪いではなく)、改めて実際の作品を観る楽しさを知りました。
実際の作品の方が暗めというか落ち着いた色彩で、やっぱり絵画作品は印刷物でなく直接観ると色味だったり迫力だったりが直に伝わってきて、その良さをもっとぐっと体験できることが出来ると思ったり(実物は撮影禁止でしたので、機会があれば直接見に行ってみることオススメです)。
第5部の「新たな挑戦」のところだけ撮影がOKだったので、展示作品をちょっとだけ撮影。
わたくし個人的には最近観た展示の中でもかなり良かった。この次の週にも別の展示を観に行こうかと思っていたのだけど、今回何だか満たされたので、別の美術館へは暫く経ってからにしようかな、と思ったくらい。
そんな訳で最後は上野辺りをぶらぶらして帰途へ。早咲きの桜も2本ほど咲いていました。
3月下旬は何だか急にとっても寒くなり、桜もやっと咲いたかと思うと雨ばかり、、でしたが、ここ最近はようやく暖かくなってきた。
家の近くのソメイヨシノもようやく満開を迎え春本番に!と思ったのも束の間、桜はあっと言う間に葉桜に。。そういや高校生の頃「花は散るからこそ美しい」なんて事を言う変わった同級生がいたな、とそんな事をなぜかふと思い出した春の日。